みなさん、はじめまして。代表の畑下茂樹です。
この度は、はたした工務店のホームページをご覧頂き、ありがとうございます。
京都・大阪で、設計&施工を行なう工務店です。
私たちは古民家再生を得意としています。
古民家とは具体的な定義はありませんが、こちらで言う古民家とは築年数がかなり経過した民家のことを示します。
伝統的な木造軸組工法で、屋根は瓦葺きであったり、藁葺きであったり、大きな柱や太く曲がった梁、大きな土間などが特徴のお家です。
近年、少子高齢化が進み、住宅ストック数が世帯数を上回っております。
空き家の増加も見込まれ、住宅ストックの活用が求められている時代です。
国の方針も「既存住宅流通市場の活性化に向けた施策」を促進しています。
その中で「売却されるお家の平均築年数」より、かなりお年を取った家は実は意外とたくさん残っています。
若くて人気のある「中古住宅」は流通していくのに、古い家は「家の高齢化」と共に、壊されていくか、朽ちていく結果に。
私たちは、これまでの新築・リノベーション・リフォームなどの経験を活かし、「家の高齢化」を「古民家再生」の視点から「壊さず大事に住み続けていく」ことができると考えています。
これから古民家の問題・解決方法を説明しながら、私たちの古民家再生の考え方をお伝えします。
日本の昔の家は、夏の暑さをしのぐことを想定して建てられています。
縁側や廊下は風通しを良くするために作られています。
障子や軒を深くすることは、日差しを遮る工夫です。
しかし、ご存じの通り古い家の冬は寒い。
「すきま風」は窓の木戸と木戸の隙間からお構いなしに入ってきます。
また「害獣」は風通しを良くするために作られた縁の下から侵入してきます。
「雨漏り」は複雑な屋根の形状が原因にもなっています。
雨漏りはほっておくと「シロアリ」の原因にもなり、修理を先延ばしにしていると家に深刻なダメージを与えることもあります。
古い家は「古民家」に限らず、「京町屋」もそうですが、維持管理とメンテナンスが大変で大事です。
お悩みに対しての解決方法は様々ですが、少し例をあげておきます。
・寒さのお悩みは、天井裏や床下に断熱材を入れていきます。
天井裏には電気の古い配線があり、不用意な断熱工事は配線火災の原因になります。
壁は土壁なので、天然の断熱材と考えてよいでしょう。
・木戸の「すきま風」は、家のゆがみからくる木戸との隙間が原因です。
隙間風を防ぐテープを貼っていくこともありますが、建具屋さんに依頼して建具を削って調整をします。
・「害獣」は縁側の下から床下に侵入することが多く、ステンレスの網を貼ることで侵入を塞ぐことができます。
また、軒下の隙間から侵入しているケースも多く、侵入口は一か所だけとは考えないほうが良いです。
イタチの侵入穴は3cm程度ですので、見つけるのも一苦労です。
・瓦屋根に関しては、外見の目視や屋根裏に入っての点検で修繕方法を確認します。
不用意に繰り返した増築工事などで、複雑な形状に変更された屋根も多いです。
そのような屋根は雨漏りが多い傾向があります。
私たちの考える「古民家再生」
大事な家ですから、長く住み続けていきたいですね。
私も避けようのないよほどの理由がない限り、解体はしないでほしいと思っています。
ではどうすればいいか?
「古民家」や「京町屋」のお仕事をさせていただいて、このように思っています。
家の「壊れた部分は再生」していく。
「古いものは更新」していく。
その方法を工務店と相談しながら進めていくことが「古民家の再生」。
大事なものを大切に使っていくという「暮らし方」を続けていく。
その「暮らし方」は建築職人が少し知恵と工夫を加えるだけで、楽になるかもしれません。
目を背けていた家の不具合や問題を一緒に考えられると肩の荷が軽くなるかもしれません。
古いお家のお悩みは一つでも、解決方法は一つじゃありません。
古い部分を「すべて」元通り以上にきれいに新しく、なんて考えることもありません。
一度に「すべて」をすることは、金額的にも体力的にもたいへんです。
お悩みに対して小さなリノベーションで解決できるのなら、それも一つの方法です。
自分たちやご両親だけが快適に暮らせるように、短期のスパンで小さなリノベーションを繰り返すことも良いかと思います。
また、自分でするには大変な「部分」の掃除は、プロの掃除屋さんに任せてみることも一つです。
必ず家の現状を点検して、致命的な被害がないか把握することが重要で必要です。
私たちは古い家を事務所兼ショールームとして使っています。
先代の住民の方がリフォームを繰り返していますので、リノベーションやリフォームのヒントや正解や、問題点ななどがたくさん詰まっています。
ぜひ、一度見学に来てください。
楽しいイベントも開催していますのでこちらもぜひ、ご参加ください。
最後に私たちを暖かく見守り、支えてくださっている方々。そして、ここまで読んでいただけたあなたとのご縁に、心から感謝いたします。ありがとうございました。