屋根 – before and after –

「瓦」と言えば、近年では様々な種類の「瓦」が多く存在します。

瓦の種類により「瓦の寿命」も様々。

「釉薬瓦」

今では瓦出荷率の80%弱を占める、粘土から作り型取りした物に釉薬を塗って高温で焼き上げた瓦 寿命は約50年から100年

「いぶし瓦」

日本家屋の屋根に古くから葺かれていた瓦であり、日本の屋根のイメージとされています。高温で焼き上げた後、空気を遮断して蒸し焼きにし、表面に炭化層をつくる瓦 寿命は約30年から50年

「素焼き瓦」

ヨーロッパなどでよく見られる、粘土そのものの風合いを残した瓦 寿命は40年から50年

「セメント瓦」

セメントを高圧で圧縮し固めてつくった瓦 20年程度

「瓦の寿命」と「屋根の寿命」は違います。

屋根の瓦と下地材の間に「ルーフィング」と言う防水性機能を持ったシートを貼っています。

何かの影響で瓦がずれたり割れたりした時に、雨が侵入しない為のストッパー的な役割です。

「ルーフィング」の寿命の目安が30年。酷使した場所では20年とも言われています。

屋根の形状により雨漏りのしやすい部分も存在します。

目には見えない、被害も目視できない「隠れ雨漏り」も存在することも事実。

寿命の長い瓦を選んだとしても、計画的なメンテナンスは必要です。

怖い話ですが、雨漏りのある場所には、壁や床下に「シロアリ」がいることが多いです。

とにかく今、雨漏りがあるのなら家へのダメージが少ないうちに何とかしたいですね。

「雨漏りは年に何回だけ」とか、「台風の時だけ雨漏りがする」とかで、屋根の修繕を先送りしていませんか?

屋根に上り点検をすると、瓦のズレ、割れが見られました。
雨漏れが見られた個所は、ブルーシートで応急処置を致しました。
屋根裏に入って、屋根の内側からも雨漏り・木のダメージなどをチェックします。

複雑な屋根の形状が原因の雨漏り。下地材が腐っています。
大工さんと瓦屋さんで知恵を出し合って直していきます。屋根の形を変更することもあります。
下地をきれいにやり替えました。

長年の雨漏りで、屋根の下地が朽ちていました。補強をして新しい木に交換です。
野地板(屋根の下地)の補強です。厚み9㎜針葉樹合板を貼っていきます。
野地板が貼り終わりました。

ルーフィング貼り終えました。防水機能を持ったシートです。
瓦を固定する桟の施工です。土での固定ではなく、木の下地に専用のビスで固定します。
瓦を並べて施工の段取り。

きれいに瓦が葺けました。。
こちらは複雑な屋根でしたが、これで雨漏りの心配もなく安心です。
蔵の瓦も葺き替えしました。
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